目から入ってくる情報。様々な感覚は脊髄で電気信号に変わり脳に伝達される。脳に伝わった感覚は身体の隅々まで意識に反映される。目で見た情報や感覚、刺激は時に人の思い描いていた外の感覚に繋がる。それは得体の知れない「感情」に変わる。感情は外的要因による傷害とは違い、他人に見えず伝わらない。他人に伝わらない「感情」は現代、顔も名前も知らない電子媒体によって発信される。その感情は、また人の「目」から入ってくる。電子媒体によって発信された情報は脊髄には伝わらず、全く違う「心」という薄くて脆い器に排出される事なく蓄積される。この作品はそういった現代の「感情」とはを描いている。